P18-P19 市民編集員がお伝えします Citizens'Eye 食べて健康 野菜いっぱい生活 バランスのとれた食事は健康への第一歩。 つい不足しがちな野菜を、いつもよりひと皿多くするヒントを探してみませんか。 日常的に野菜不足? 「野菜いっぱい運動」の始まり  厚生労働省では、健康づくり施策のひとつとして、1日350g(両手3杯分)の野菜摂取を推奨していますが、平成22年の「国民健康・栄養調査」をみると、日本全体の成人の平均的な野菜摂取量は、1日281・7gとなっています。  また、市の健康づくり政策課によれば、近年、生活習慣病のひとつである「糖尿病」の心配を抱える方が増加しているそうです。  平成22年度に実施された、国民健康保険に加入する40歳〜74歳の方の特定健康診査結果のうち、HbA1cについて、医師の受診を必要とする人の割合が10・4%となっており、これは県下でワースト3でした。  市では、こうした現状と厚生労働省の健康施策を受けて、平成20年度から、1日350gの野菜を食べることを通して、生涯にわたり健康で豊かな生活を送ることを目標にした「野菜いっぱい運動」を始めました。  野菜いっぱい運動の主な活動は、公民館まつりや各種検診時に、年齢に合わせた野菜摂取量や調理法について話したり、市内飲食店の120g以上の野菜を使った料理に「野菜いっぱいマーク」を付け、外食時にも野菜を多くとることを呼び掛けたりすることです。  また、野菜いっぱい運動の一環で、健康づくり食生活推進協議会と一緒に行う活動に、公民館や公会堂での試食会や調理実習があります。子育てサポートキャラバン「くるクル」でもおやつの試食会を行っています(次ページで紹介)。  さらに学校給食では、小学生は95g以上、中学生は120g以上の野菜が使用されている場合、献立表に「野菜いっぱいマーク」を表示。食を通じた健康づくりを進めています。  市内では様々な農産物が豊富に生産されています。地元の野菜を毎日の生活にうまく取り入れ、生活習慣病の予防や健やかな体づくりに役立てていきたいですね。 野菜いっぱいマークの献立 ・米粉パン ・牛乳 ・ボイルウインナー ・キャベツのカレーソテー ・じゃがいものスープ煮 ・スティックチーズ ・びわ 野菜いっぱい運動にひと役買ってます 野菜を使ったおやつ試食会  6月19日、北公民館に来た子育てサポートキャラバン「くるクル」には、子どもと保護者合わせて約30人が参加。その中で、食推協北地区会員の4人が、野菜を使ったおやつの試食会を行いました。  野菜の話と野菜に関連した紙芝居の上演後、かぼちゃを皮ごとたっぷり使ったカップケーキを、参加した親子に試食してもらいました。  参加者からは「かぼちゃは子どもが好きなので食べやすい」といった声が聞かれ、「作ってみてね」とレシピも配布しました。  今回活動した4人は同期入会。広報ふくろいの募集記事がきっかけで、食推協の活動を始めたそうです。  地域の人と交流したい、料理のレパートリーを増やしたい、食推協のレシピに興味があるなど、思いは様々。日程の調整もお互いに協力しています。 「活動は、何より自分の楽しみです」と笑顔の皆さんでした。 野菜食べてますか? 〜おやつ試食会に参加した皆さんの声〜 ・野菜は毎日みそ汁に入れ食べています。 ・野菜が苦手な子どもに食べさせるには、親がおいしそうに食べるのがいいかな? ・子どもは野菜好き。離乳食で食べさせたのがよかったようです。 外食でも野菜いっぱい 野菜いっぱいマーク表示店募集中  市内飲食店で、1食あたり野菜120gを使用しているメニューに「野菜いっぱいマーク」を表示し、それを提供している飲食店を、野菜いっぱいマーク表示店として登録しています。表示店は野菜いっぱいマップ、市ホームページなどに掲載し、紹介しています。  市では登録していただける飲食店を随時募集しています。 問 健康づくり政策課健康支援1係(袋井保健センター) TEL42−7275 目印は、お店のメニューや店頭にある野菜いっぱいマーク。見つけてね。 35年間、同じメニューで営業しています。地場産の野菜をたっぷり使っています。 野菜いっぱいマーク表示店店主 ご存知ですか?「食推協」  市健康づくり食生活推進協議会は、食を通した健康づくりの推進を目的に活動しているボランティア組織で、県内各市町にあります。市内ではよく「食推協」「食推さん」と呼ばれ、市が行う「食生活推進員育成セミナー」を受けた方で構成されています。  活動は公民館単位のものが多く、野菜いっぱい運動の推進、生活習慣病予防教室のほか、食推協交流会で会員同士の交流を図ったり、健康に関する勉強会で学習したことを地域に伝えたりしています。  野菜いっぱい運動では、野菜を使ったおやつの試食会、野菜を食べよう教室、野菜を食べようキャンペーンの活動を行っています。  あなたも地域の食のアドバイザーとして活躍してみませんか?(本紙12ページに、募集案内を掲載しています) トマトの保存方法 豆知識  トマトは、冷蔵庫に入れると低温障害を起こすこともあるので、段ボールなどに入れて風通しのよい場所へ保存しましょう。  またトマトは冷凍保存もできます。冷凍用の袋に入れて冷凍し、流水で洗えば簡単に皮がむけます。そのままスープに入れて煮込むなどの応用ができますよ。1〜2週間で使い切りましょう。 ☆ミニクイズ  野菜の日はいつでしょう? @8月30日 A8月31日 B8月7日  答えは18ページ ミニクイズの答え 正解はA8月31日 子育てサポートキャラバン「くるクル」って知ってる?  子育て支援員がキャラバンカーに遊具やおもちゃを積んで、公民館や公会堂にお伺いします。巡回日程は本紙でご案内中です。 ちょこっと民話〜東地区編〜(「袋井に伝わる昔話」より)  遠州七不思議のひとつ「片葉の葦」の話は、遠州地方にいくつか残っています。  昔、源氏と平氏が戦っていた頃、熊谷次郎直実という源氏の武将が、久津部の村を通りかかりました。村の西に「七ツ森」というところがあり、この辺りはたんぼと葦の生えた沼地でした。馬を沼のほとりにつないでおいたところ、馬は葦の片方の葉ばかり食べてしまいました。  それ以来、七ツ森に生える葦は、片方しか葉のでない「片葉の葦」になったそうです。 市民編集員のひとこと 袋井市産のズッキーニ。ビタミン、カリウムが豊富で、美肌効果もあります。 小関裕子、谷口史恵