P08-09 袋井の人 多くの人の健康を願い 飲み忘れ防止機能付き薬箱を開発 福祉機器研究開発会社 代表取締役 関勝さん(旭町)  昨年10月24日、市内の百歳以上の在宅高齢者の方15人に、飲み忘れ防止のためのタイマー付き薬箱が寄贈されました。  この薬箱「絆」(愛称:ピーピカ(※))を開発、製品化して寄贈されたのが、福祉機器研究開発会社の代表取締役を務める関勝さん(82歳)です。 自身の体験と娘さんの発案がきっかけに  関さんが飲み忘れ防止機能付きの薬箱を開発したきっかけは、4年ほど前に、ご自身が病気で入退院を繰り返した時期の体験でした。  薬の飲み忘れが度々あったときに、介護していた娘さんから「飲み忘れ防止機能が付いた薬箱を設計してみたら?」という提案があったそうです。  医師から聞いた、「せっかく退院しても、処方した薬の飲み忘れが続き、再び同じ症状で入院する人が多い」という話も、薬箱開発の後押しとなりました。  もともと機械設計を専門としていた関さんは、入院しているときもベッドの上で設計を重ねたそうです。 開発を支えた、これまでの経験と友人の協力  ステレオや電子楽器、テレビなどの部品や製品を設計・製造する会社を経営していた関さん。  仕事の関係で知り合い、25年以上交流が続く友人の市川さんは、電気分野の技術者であり、タイマー機能やランプ、アラームが必要な薬箱開発の重要な協力者となりました。  お二人は、特に高齢者でも簡単に操作できるように機能を簡素化することに力を注ぎ、完成品のスイッチの数は最初の試作品から約3割減らしました。  便利で人の役に立つものを作りたいという情熱と、これまでにないものを作る楽しさから、何か思い付けば夜遅くても連絡を取り合ったそうです。 皆さんへの恩返しのために健康に役立つ製品を  完成した薬箱は、朝・昼・夜用に3つの引き出しがあり、引き出しの中には仕切りがあります。  引き出しの上にはそれぞれ、食前食後の飲み分け用に、緑と赤のランプが付いています。合計6個の各ランプごとにタイマーが設定でき、設定した時間になると、ランプとアラーム音でお知らせ。該当する引き出しを開けて薬を取り出し、引き出しを閉めると、ランプが消える仕組みです。 「これまで生きてきてお世話になった皆さんへの恩返しという思いが一番です。4月以降に製品としての販売を予定していて、多くの方が必要な薬を飲み忘れることなく元気でいられるよう、今後も利用者の感想を聞きながら改良を重ねたいです」  いきいきと語る関さんの、今後の改良、開発にも期待したいですね。 袋井で活動中 グループ紹介 市内で活動をしているグループをご紹介ください ◎自薦他薦は問いません。たくさんの応募・紹介をお待ちしています。  市内で活動しているグループを紹介するこのコーナーでは、市民の皆さんからの情報をお待ちしています。  趣味・スポーツ・ボランティア・文化芸術活動など様々な分野で、活動を楽しんでいる笑顔や頑張っている姿を、多くの人に紹介するために「私たち、こんな活動をしています」といった情報をお知らせください。 選考 応募いただいた中から、季節や地域、これまでの掲載の有無などを考慮して選びます。採用が決定したグループには、秘書広報課広報広聴係から連絡します。 ◇紙面の都合で掲載できない場合があります。また、営利目的や宗教にかかわることなど、掲載できない場合もありますので、ご了承ください。 応募方法 電話または、ファクス、Eメールでグループ名と代表者の住所、氏名、電話番号、簡単な活動内容(メンバー数、活動日、活動内容)をお申し込みください。 ◇応募は、随時受け付けています。 問 申 秘書広報課広報広聴係 TEL44-3104 FAX44-3150 メール hisyo@city.fukuroi.shizuoka.jp 市民×原田市長 THE 対談 今回は、「市民の健康をめざして」をテーマに、市民の生活習慣を見直すきっかけづくりや正しい運動習慣の定着を目的に活躍している皆さんと市長が対談しました。 「心と体の元気を、まちの元気に」 皆さんの活動内容、心掛けているポイントは? 市長:様々なかたちで健康づくりに携わっている皆さんの活動内容と心掛けているポイントを教えてください。 鈴木:座ってできる体操を教えています。教室では、「健康元気を保つ」という気持ちを大切にしています。 山口:幼稚園児から高齢者まで幅広い層を対象に運動指導をしています。参加される方が新しい楽しみを見つけられるような取り組みを心掛けています。 原:リズム遊びやスローエアロビックの指導・紹介をしています。みんなで楽しめる環境が大事だと感じますね。 長島:スポーツクラブで運動指導をしています。たくさんの人に健康づくりや運動に取り組んでもらうには、敷居の高さを感じさせない工夫が必要だと思います。 熊切:ラテン音楽などに合わせて踊るズンバや姿勢改善のためのコアトレーニングを教えています。楽しくないと続かないので、楽しみながら心を元気にできるような運動を心掛けています。 たくさんの人に運動を楽しんでもらうには? 市長:健康づくりのために、スポーツや運動を子どもから大人までたくさんの人に楽しんでもらうためには、どうすればいいと思いますか? 熊切・原:ママ目線で見ると、子どもが小さいうちはなかなか教室などに参加しにくいので、育児から解放されてリフレッシュしながら参加できる託児つき教室が増えるといいですね。 山口:教室でやったことを習慣として定着させるために、気軽に集まれる場所で健康づくりに取り組めるようにすることで、集まる楽しみと運動する楽しみをつなげていけるのではないでしょうか。 市長:高齢者の方に、もっと健康づくりの取り組みに参加していただけるようなアイデアはありますか? 鈴木:1度の参加で実践した成果が実感できる内容だと、参加する充実感が大きいし、自宅でも自分で継続してやってもらえると思います。 原:教室などがあっても、まずは会場まで足を運んでいただけるかが大切ですよね。身近な施設で開催されれば、参加者が増えるのではと思います。 市長:市への要望やこれからの活動の目標を教えてください。 長島:市内の運動施設を知らない方がまだまだ多いので、広報だけでなく学校などを通じてPRしていってもらいたいです。山口:人が集まるところで健康や運動についての紹介・指導の時間を作ってもらえると、効果的に募集やPRができると思います。 鈴木:食べ合わせや色の使い方でも心と体の健康を保つことができます。そうした忘れられてきている昔からの知恵を掘り起こして、健康教室などで伝えていきたいですね。 市長:今日はありがとうございました。市民の皆さんの心と体がさらに健康になれるよう、皆さんの活躍に期待しています。 集まる楽しみと運動する楽しみをつないでいきたい 山口紋子さん(堀越上) エアロビックインストラクター 市健康教室登録講師 敷居の高さを感じさせない工夫ができたら 長島浩子さん(太田) スポーツクラブインストラクター 楽しみながら心を元気にできるような運動を 熊切千晶さん(小野田) フィットネスインストラクター できるだけ多くの人が運動に取り組めるような環境に 袋井市長 原田英之 みんなで楽しみながら運動できる環境づくりを 原加奈子さん(清水町) 市健康教室登録講師 市スポーツ推進委員 昔からの知恵も現代風に伝えていきたい 鈴木彩乃さん(五十岡) 市健康教室登録講師 問合せ/秘書広報課広報広聴係 TEL44-3104