P10-11 袋井の人 木を長年育ててきたからこそ 伝えられる林業の役割と魅力 「第36回全国育樹祭」森林資源活用・人づくり部会メンバー 天竜森林組合 統括兼木材加工部長          小池一佳さん(可睡の杜南)  11月11日、小笠山総合運動公園エコパで「第36回全国育樹祭」の式典行事が開催されます。この全国育樹祭のための木製のベンチやフラワーボックスの製作などを任されているのが、小池一佳さん(55歳)です。 林業に携わることは 自分にとって自然なこと  小池さんは旧天竜市(現浜松市天竜区)の出身で、幼少のころから山に囲まれて暮らし、山が遊び場だったそうです。地元で働くことを決めて入学した林業高校では、土木・建築・加工など様々な専攻がある中で、地域に根付いた林業という木を育てる分野を選び、卒業後から30年以上、林業に携わってきました。 「毎日、現場や状況が違う山の中で、自分で組み立てたペースで仕事ができることが、自分によく合っていました」   木材の需要拡大を図り 林業と山を守りたい 「やっと戦後に植樹した木が使える時代になりましたが、木材の需要低迷などにより木材価格が下がり、国内では放置されている山もあります。山は、伐採したら育てるということを繰り返す中で手入れを続けないと、荒れてしまい、土砂崩れの危険も高まります」と真剣な表情の小池さん。木を育てることが、災害を防ぐことにもつながるそうです。  長年、木を育てる仕事をしてきた小池さんですが、現在は、主に加工品の開発を担っています。遊具から家具、うちわやはがきまで、幅広い種類があります。育ててきた木が、素材を生かした多様な製品になるところが面白いそうです。  今の仕事について、小池さんは、「いかに木の魅力を生かした商品を開発して木材の需要を伸ばし、木材の商品価値を上げて林業の発展につなげられるか。難しいけれどもやりがいのある仕事です」と語ります。 木と親しんでもらい、 林業を知ってもらうために 「若い担い手は増えつつありますが、絶対数は足りていません。楽な仕事ではありませんが、今は機械化が進み、昔は山中を歩きまわってしてきたことも、林道があれば車や機械が使えるようになりました。林業機械は色々な作業ができ、機械や重機が好きな人にも面白いと思いますよ。  全国育樹祭では、木とふれあえる遊びや、木製品の販売などを通して、来場者に木の良さを知ってもらい、林業に興味を持ってもらえるとうれしいですね」と、笑顔で思いを語ってくれました。  皆さんも、全国育樹祭に足を運んで、林業の魅力に触れてみませんか? ※本紙4〜5ページの特集記事「第36回全国育樹祭」もご覧ください。 袋井で活動中 グループ紹介 栄町 健康マージャンの会  私たち「栄町 健康マージャンの会」では、『仲間づくり』『生きがいづくり』・『健康づくり』を目標に、会員の皆さんが週2回、栄町公会堂でマージャンを楽しんでいます。  健康マージャンの名前が示すように、実際にマージャンをする際には、『お酒を飲まない』・『たばこを吸わない』・『お金を賭けない』という3つの『ない』を守ることを約束しています。  マージャンのルールや点数計算が分からない初心者の方でも、ほかのメンバーと一緒に楽しみながら覚えていくことができます。興味のある方は、是非、見学にいらしてください。 活動日 毎週月・木曜日 午後1時〜4時 活動場所 栄町公会堂 対象 栄町在住の65歳以上の方(見学は、どなたでも) 問 深谷猛さん(栄町)TEL42-6720 早川幸雄さん(栄町)TEL43-3700 市民×原田市長 THE 対談 今回は、「ふくろいのおまつり」をテーマに、市内各地域の 祭典委員会などの代表者の皆さんと市長が対談しました。 「地域のつながりを深めるお祭りの力を 袋井のまち全体の活性化に活かす」 もうすぐお祭り本番、各地域の特色は? 市長:まずは、それぞれの地域のお祭りの特色は何ですか? 深谷:袋井15町祭典統一委員会では、原野谷川南北の15町を中心に周辺地域の屋台も集まり、神社や各町の会所を渡りながら、旧東海道や袋井駅前を中心ににぎわいを見せます。出店もあって、見物の方も多いですね。 兼子:袋井東地区9車連合では、9台が旧東海道の松並木などに集まります。駅前のような出店はありませんが、婦人部の方たちと協力して、子どもたちも楽しめるお祭りを心掛けてい ます。 能野:芝八幡神社祢里連合会では、豊作に感謝するため、11車が神社に集まり神事を執り行います。神事や会所回りを通じて、地域のつながりが深まる感じがします。 大草:袋井北祭典委員会では、土曜日の午後、屋台16台が袋井北小前に集まります。各自治会ごとに模擬店を出したりイベントを開催したりして、お祭りの雰囲気を盛り上げています。 市長:地域にとって、お祭りとはどんなものだと思いますか? 能野:「まちを育てる」ものでしょうか。地域によってお祭りの特色は違いますが、つながりを深めてくれるという部分は、どこも同じだと思います。 大草:昔から地元にいる人も地域の外から来た人も、お祭りを通じて1つにまとまれる感じがしますね。一方で、複数のまちの屋台が一緒に行動するときなどは、小さな同窓会のような雰囲気もあります。 市長:地域内の縦のつながりと エリア内の横のつながり。お祭りを通じて、その両方が広がるし、深まるということですね。 これからのお祭りに求められる要素は? 市長:お祭りをまちの活性化に活かしていくためには、どんなことが必要だと思いますか? 兼子:話題性のある取り組みや仕掛けがあれば、お祭りが観光資源になるのではと思います。お祭り好きな人は、県外など遠くのお祭りも見に行きますし。 大草・深谷:参加する人や見に来てくれる人が、新鮮さを感じられるような要素も大切だと思います。例えば、東海道四百年祭のときのような大祭りを開催したり、10月とは違う時期に開催したりするなどでしょうか。 能野:伝統を大事にすることも忘れないでいたいですね。私たちの地区では流鏑馬を復活させたいという意見があります。お祭り以外にも、お囃子などを披露する場があるといいですね。 市長:価値観が多様化する中で伝統を守りながら新しいことにも取り組む必要がありますね。 深谷:各地域のコミュニティの結束の強さというものは、すばらしいものだと思います。より多くの自治会や地域が、広くつながっていくために、お祭りの持つパワーが役立ってくれると信じています。 市長:学区や地域の枠組みを超えて、心をつかむものの1つがお祭りです。  自由な雰囲気の中にも規律が求められますが、今年の祭典も素晴らしいものになることを期待しています。 問合せ/秘書広報課広報広聴係 TEL44-3104